工作機械と同様に、半導体の供給不足や価格高騰が部材調達を困難にしている産業用機械業界。少しずつ供給不足は緩和しつつあるものの、未だ安心できるレベルとは言えません。ここでは、そんな産業用機械の調達を支援してくれる会社をご紹介しています。
ハイパーウェブは、2000年の創業から日本、中国、韓国を中心に500社以上の優良工場とのネットワークを築きあげてきた会社です。各工場の設計・組立・部品製造の技術指導や品質管理を行っており、品質の高い部品の調達を実現しています。海外工場で製造していても、Made in Japanの魂を忘れずに、豊富な生産実績と生産・加工ノウハウを積み上げてきたことが強みとなっています。
単なる商社ではなく、クライアントのリスクを最小限にし、かつ最大限の利益が出るようにサポートすることがハイパーウェブの事業の目的。適切なコストでの調達を行い、かつ高品質なものを納入できるエンジニアリングサービスを提供しています。アジア全域でサプライヤー開発や技術指導、品質保証、そしてスケジュール管理を行っており、高品質で低価格な調達ルートを確保している会社です。
複数の調達先をまとめて大野精工が管理することで、調達の管理コストを削減できることが特徴。複数の図面を適切な外注先に振り分けるのは大変な作業ですが、これを大野精工が代行。自社工場での製造はもちろん、ベトナムにある自社工場を中心とした海外外注でのローコスト対応も可能です。部材の耐久性アップやコストダウン提案など、部材調達の高品質化・ローコスト化にも大きな力になってくれる会社です。
加工技術者だけでなく、設計技術者も在籍している大野精工。部品現物からの図面起こし、完成図からの部品図への展開、治具・装置の設計製作にも対応。部材の調達から設計までまるごと依頼できる、心強い存在です。三次元測定機、表面粗さ測定器、画像測定器などの主要測定器を保有しており、品質面でも心配がありません。
S-TECH JAPANは、韓国、中国、そしてタイに製造工程の委託先を持っている、メーカー機能をもったサプライヤー。一方で国内にもパートナー企業があり、製品の品質やコストを勘案しながら調達先を提案してくれます。また調達した部材については、最終検査工程をS-TECH JAPANが自社で実施。品質保証をしてくれるので、コストだけでなく品質にこだわりたい場面でも安心して任せることができます。
S-TECH JAPANは、独自の検査管理体制を構築し、バーコードシステムを使った出荷管理体制を持っています。設計開発と品質保証に会社の資源を集中し、加工工程は信頼できるパートナー企業に任せる、という体制を取っています。
取扱いのある分野は、建設機械、油圧機器をはじめ、各種産業機械全般に及ぶというもの。技術力の高い部品メーカーとのネットワークを持ち、要望にあった提案をしてくれる会社です。
城洋は、大手製鋼所向けに産業機械の交換部品や改造パーツを提供している会社です。材料調達はもちろん製造、品質保証まで、一貫して自社でサービスを提供していることが強み。多種多様な製品や被削材に対応できる技術力があり、創業から50年以上のあいだに積み重ねてきた経験と実績によるエンジニアリングが期待できます。
代表的な製品として、大型プレス用金型、産業機械用の部品、大型治工具などに対応し、オーダー品全般の製造が可能です。
自社でもR&Dを展開しており、新製品の開発・製造を行っている城洋。フッ素樹脂の加工や、オリジナルの粉末合金の研究開発、そしてその切削技術の開発・研究を自社ラボで行う構想があり、さまざまな分野でその技術力が活用されていくと予想されます。太陽光発電や環境関連部品の製造も行っており、幅広い分野で活躍が期待される注目の会社です。
数百点の部品の調達や管理が可能で、かつ調達から製造、検査、納品までの一貫生産体制を持っています。多品種少量生産にも対応してくれるので、試作の段階などでも調達の支援を依頼が可能。工場面積の約3分の1を在庫スペースに充てていて、部品や半完成品を常に在庫。スピーディに供給できる体制が整っています。
また自社で検査を行っているので、さまざまな調達先からの部品も日興電機工業に調達をまとめることで品質検査・管理のコストを省けます。
ISO9001を取得(※2023年1月調査時点、公式HPにて)していて、国際基準での品質管理体制を持っている日興電機工業。受注や調達に関してはITシステムが整備されており、スピーディな調達にも対応が可能です。調達だけでなく、生産を同社に委託することで合理的なコストダウンも可能。生産体制は柔軟に切り替えてくれることも大きな強みです。
産業用機械は、半導体の不足と価格高騰が大きな理由で供給が遅れている状況です。新型コロナウイルスの感染拡大により、生活スタイルの変化などが理由で半導体を使う製品の需要が急増。一方で、設備の老朽化や材料の供給不足、物流の混乱などで半導体の供給が追いつかず、産業用機械に使う半導体も不足しています。
一方で、労働者の不足などから製造業において自動化の波が押し寄せ、設備投資が急増することに。供給が少ない一方で、産業用機械の需要が増していることから、さらに産業用機械不足が進み、調達が難しい状況に陥っています。
政府は、産業用ロボットを「特定重要物資」として指定し、安定供給確保に取り組む民間事業者を支援することを決めました。また国内の産業用ロボットメーカーは増産体制を整えるなど、ローカルでも供給不足に対応する動きが見られます。
一方で、部品・部材不足の影響が否めないのも事実。サプライチェーンの強靱化に向け、さまざまな企業が部材調達に向けて動いています。
不足している部材はさまざまですが、やはり半導体の不足に関連する部材において、顕著に供給が追いついていない状況です。一般家電向けの半導体については状況が改善の兆しを見せていますが、産業用機械などについては未だ出口が見える様子はありません。
PCなどの需要の減少もあって、半導体不足はやや緩和されつつあります。とりわけマイコンの不足が指摘されてきましたが、出荷量は増えてきました。自動車メーカーの業況見通しも上向いている様子で、見通しが真っ暗というわけではありません。
また、自動車が減産を続けてきたことから、在庫は積み上がってきました。自動車産業では挽回生産の下地は整いつつあるなど、製造業ではこれから増産が始まり、需要に応じた供給に向けて動き出している状況です。
半導体不足が緩和され、産業用機械も状況が上向く見通しが立ち始めています。しかし、新型コロナウイルスは完全に収まったわけではなく、物流の混乱や材料・輸送コストの高騰は未だ落ち着いていません。産業用機械の増産がはじまったとしても、また在庫が不足するリスクは無視できるものではありません。
今後の在庫不足、供給不足に備えて、部材調達支援会社のコンサルティングを受けたり、調達ルートを確保しておくなどの準備は必要だということを忘れないようにしましょう。